労災隠しをされた場合
- ◯ 仕事中に機械の誤操作でけがをしてしまった
- ◯ 高所での作業中に転落してけがをした
- ◯ 異常な長時間労働で心身の状態が悪化して働けなくなった
- ◯ 営業車で外回りをしているとき、交通事故に遭った
上記のような場合「労災」として労災保険の受給を申請できます。しかし、会社に労災申請を相談しても、会社が応じてくれない場合があります。
「労災隠し」は違法なので、黙って泣き寝入りする必要はありません。
今回は労災隠しをされたときの対処方法を、山口の弁護士が解説していきます。
1.労災とは
労災(労働災害)とは、労働者が仕事中にけがをしたり仕事に起因して病気になったり障害を負ったりすることです。
労災が発生したときのため、雇用者は労働者を雇用するとき、必ず「労災保険」に加入しておく必要があります。
労災保険に加入していれば、労災が発生したときに労災保険から労働者へさまざまな給付が行われます。
たとえば、病院での治療費、休業補償、後遺障害が残った場合の一時金や年金、死亡した場合の葬儀費用や遺族への補償などがあります。
労災が発生したとき、企業が労基署に報告して労災保険が適用されるように対処すれば、何の問題もありません。
労災が発生したときのため、雇用者は労働者を雇用するとき、必ず「労災保険」に加入しておく必要があります。
労災保険に加入していれば、労災が発生したときに労災保険から労働者へさまざまな給付が行われます。
たとえば、病院での治療費、休業補償、後遺障害が残った場合の一時金や年金、死亡した場合の葬儀費用や遺族への補償などがあります。
労災が発生したとき、企業が労基署に報告して労災保険が適用されるように対処すれば、何の問題もありません。
2.労災隠しとは
2-1.企業の「死傷病報告義務」と労災隠し
労働者を雇用する企業には「死傷病報告義務」があります。
死傷病報告義務とは、労災が発生して労働者が負傷、死亡もしくは休業を余儀なくされたとき、会社が労働基準監督署に労災の報告をしなければならない義務で、労働安全衛生法に規定されています。
しかし、企業の中には、この死傷病報告をせずに労災を隠そうとするものがあります。
労災を隠されると、けがをしたり病気になったりしたりしたにもかかわらず労働者が労災保険を受け取らなくなってしまうリスクもあるので要注意です。
死傷病報告義務とは、労災が発生して労働者が負傷、死亡もしくは休業を余儀なくされたとき、会社が労働基準監督署に労災の報告をしなければならない義務で、労働安全衛生法に規定されています。
しかし、企業の中には、この死傷病報告をせずに労災を隠そうとするものがあります。
労災を隠されると、けがをしたり病気になったりしたりしたにもかかわらず労働者が労災保険を受け取らなくなってしまうリスクもあるので要注意です。
2-2.労災隠しが行われる理由
なぜ、企業は労災報告を義務づけられているのに報告をせず、労災隠しをするのでしょうか?
● 労基署による調査を警戒
もっとも多い理由は、労基署に目をつけられるリスクです。労基署に労災を報告すると「企業側に労働基準法違反があったのでは?」と疑われる可能性があります。
実際、労災をきっかけにして企業側の36協定違反や異常な長時間労働の強要、残業代不払いなどが発覚する例もあります。
企業側は労災報告によって労基署から目をつけられたり調査に入られたりすることを警戒し、労災隠しを行うことがあります。
● 労災保険に入っていない
従業員を一人でも雇ったら労災保険に加入すべき義務がありますが、保険料の負担を嫌って加入しない事業所があります。そのような事業所では労災の報告をすると違法な労災未加入が判明するので労災隠しをしようとします。
● 元請けに対する配慮
労災が発生したことによって、元請けに迷惑がかかるのではないかと思い、労災隠しをするケースがあります。また、元請けと一緒になって労災隠しをするケースもあります。
● 手続きが面倒
単純に死傷病報告や労災保険申請の手続きが面倒なので協力したくない、という会社もあります。3.労災隠しをされている可能性が高いケース
労働者が会社に残業代を請求すると、以下のような理由で拒絶されるパターンがあります。
うちでは労災保険に入っていない
労災保険は任意加入ではなく強制加入なので、加入を選べるものではありません。
小さい事業所だから労災に入っていない
たとえ一人しか雇っていなくても、人を雇用していれば労災保険に加入する必要があります。
正社員にしか労災保険は適用されない
労災保険はパートやアルバイト、契約社員や派遣社員などのすべての労働者に適用されます。
治療費は会社が負担する
労災保険を適用したくないので、会社が治療費を負担すると申し出るパターンがあります。
会社に治療費を出してもらうことによって労働者が労災を申請せずに黙っていれば、労災を隠し通せるとの考えです。
会社に治療費を出してもらうことによって労働者が労災を申請せずに黙っていれば、労災を隠し通せるとの考えです。
そのようなけがは労災にならない
労災に該当するかどうかは企業が判断する事項ではありません。
4.労災隠しをされたときの対処方法
企業側に労災隠しをされたら、労働者としてはどのように対応すれば良いのでしょうか?
4-1.労働基準監督署へ報告する
まずは労働基準監督署に相談をして、労災が発生した事実を伝えましょう。
企業側が労災保険の申請に協力せず、労災隠しをしようとしていることについても告げます。
すると労基署が企業に事情を尋ねて指導勧告をする可能性があります。
また、労災保険の申請方法や適切な治療機関の選び方、治療費負担方法などについてアドバイスをしてくれるでしょう。
企業側が労災保険の申請に協力せず、労災隠しをしようとしていることについても告げます。
すると労基署が企業に事情を尋ねて指導勧告をする可能性があります。
また、労災保険の申請方法や適切な治療機関の選び方、治療費負担方法などについてアドバイスをしてくれるでしょう。
4-2.自分で労災の申請を行う
労働者が自ら労災保険の申請をすることもできます。企業が協力しなくても、労働者が単独で労災保険の申請をして受給できます。
労災保険が通ったら、治療費は労災保険が全額負担しますし、休業補償も受けられます。
後遺障害が残ったら一時金や年金も支給されるので、将来にわたって補償を受けられます。
労災保険が通ったら、治療費は労災保険が全額負担しますし、休業補償も受けられます。
後遺障害が残ったら一時金や年金も支給されるので、将来にわたって補償を受けられます。
4-3.弁護士に相談する
労災の発生原因について「企業に責任があるケース」があります。企業側の過失によって労災が発生した場合、労働者は企業に対して損害賠償請求できます。
具体的には労災保険では支払われない「慰謝料」や「休業損害(労災では100%の支給を受けられません)」などを求められます。
しかし、自分で請求しても、労災隠しするような企業が賠償金の支払いに応じる可能性は低いでしょう。
また、労災の申請方法がわからない方、労基署で面談が行われるときにどう対処するのが良いか迷ってしまう方もおられます。
そのようなとき、弁護士が代わって企業側へ損害賠償請求をしたり労災申請をサポートしたりできます。労災保険の申請が認められなかった場合にも、審査請求や訴訟などを行って結果を覆せるケースがあります。
具体的には労災保険では支払われない「慰謝料」や「休業損害(労災では100%の支給を受けられません)」などを求められます。
しかし、自分で請求しても、労災隠しするような企業が賠償金の支払いに応じる可能性は低いでしょう。
また、労災の申請方法がわからない方、労基署で面談が行われるときにどう対処するのが良いか迷ってしまう方もおられます。
そのようなとき、弁護士が代わって企業側へ損害賠償請求をしたり労災申請をサポートしたりできます。労災保険の申請が認められなかった場合にも、審査請求や訴訟などを行って結果を覆せるケースがあります。
業務中に災害に遭ったのに会社が労災保険の申請に協力してくれない、労災隠しをされてお困りであれば、泣き寝入りをせずに、山口の弁護士までご相談ください。
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