労基署と弁護士の違いについて
- ◯ 労働トラブルは誰に相談したら良いの?
- ◯ 労基署は何をしてくれる機関なのか?
- ◯ 労働トラブルに遭ったときの対応で、弁護士と労基署の違いは?
労働トラブルに巻き込まれたとき「とりあえず労基署に相談してみようかな?」と考える方が多いのではないのでしょうか?
一方、弁護士にも相談できるので、どちらに相談すれば良いか迷われる方もおられるでしょう。
今回は労働トラブルの相談先として「弁護士と労基署の違い」を、山口の弁護士が解説します。
1.労基署(労働基準監督署)とは
労基署については知っているようで知らないことが多いものです。まずは労基署とはどういった機関なのか、基本的な事項を確認しましょう。
労基署は、「労働基準監督署」という厚生労働省の出先機関であり国の公的機関です。日本全国に設置されており、それぞれ管轄内の企業を監督しています。
業務内容は、域内の企業がきちんと労働基準法令を守っているかどうか監督し、違反があったら指導監督や摘発することです。
たとえば、給料・残業代不払いや休憩時間を与えない、異常な長時間労働(36協定違反)が疑われる場合などには労基署が立入調査をして企業に改善勧告をしたり、悪質な場合には送検して刑事事件にしたりします。
労基署は、「労働基準監督署」という厚生労働省の出先機関であり国の公的機関です。日本全国に設置されており、それぞれ管轄内の企業を監督しています。
業務内容は、域内の企業がきちんと労働基準法令を守っているかどうか監督し、違反があったら指導監督や摘発することです。
たとえば、給料・残業代不払いや休憩時間を与えない、異常な長時間労働(36協定違反)が疑われる場合などには労基署が立入調査をして企業に改善勧告をしたり、悪質な場合には送検して刑事事件にしたりします。
2.労基署に相談できることと相談方法
労基署では労働者からの相談も受け付けてきます。
相談できるのは、企業による労働基準法令に違反する行為です。たとえば、給料や残業代が支払われていない、休憩や有給休暇をとらせてもらえないなどの事項であれば相談できます。
相談方法としては、電話や面談による方法を選べます。
3.労災隠しをされている可能性が高いケース
労働者が会社に残業代を請求すると、以下のような理由で拒絶されるパターンがあります。
管理職になった
労働者側が「労災申請してほしい」と要求したときに企業が以下のような答えをする場合には、労災隠しをされている可能性があります。
労基署が対応してくれることとその限界
労基署がしてくれるのは、企業に対する指導勧告や調査と刑事的な手続きです。企業に残業代の支払い命令を下したり解雇の取消を求めたりすることはありません。
労働者と企業の間に入ってもめごとを解決してくれる機能もありません。
そもそも労基署は「域内の企業にきちんと労働基準法令を守らせるため」に設置されている機関であり、「企業と労働者とのトラブル解決機関」ではないからです。
上記のような相談には対応してもらえない可能性があります。
労働者と企業の間に入ってもめごとを解決してくれる機能もありません。
そもそも労基署は「域内の企業にきちんと労働基準法令を守らせるため」に設置されている機関であり、「企業と労働者とのトラブル解決機関」ではないからです。
- ◯ 会社から解雇されて不当解雇かもしれないと思っている
- ◯ 上司からパワハラを受けて困っている
上記のような相談には対応してもらえない可能性があります。
4.弁護士がサポートできること
一方、弁護士にはどういったサポートが可能なのでしょうか?
弁護士は、依頼者の権利実現のためにさまざまな法的手段を活用する専門職です。
労働者から相談を受けると、労働トラブル解決のために以下のようなことを行います。
弁護士は、依頼者の権利実現のためにさまざまな法的手段を活用する専門職です。
労働者から相談を受けると、労働トラブル解決のために以下のようなことを行います。
4-1.法律に従った適切なアドバイス
労働基準法令にもとづいて、企業側に違法な行動がないか、企業側へどのような法的請求ができるのかなどのアドバイスを行います。
証拠の集め方や会社への各種の請求方法、交渉方法などについてもお伝えします。
証拠の集め方や会社への各種の請求方法、交渉方法などについてもお伝えします。
4-2.代理人としての交渉
労働者が自分で企業と交渉するのが難しい場合、弁護士に代理を依頼して交渉を任せることが可能です。
労働者本人が請求してきてもまともに取り合わない企業がありますが、弁護士が代理で請求してきたら真剣に対応するようになることが多いです。
また、弁護士が法的な根拠にもとづいて請求をすれば、労働者側の要求に応じる企業もあります。
労働者本人が請求してきてもまともに取り合わない企業がありますが、弁護士が代理で請求してきたら真剣に対応するようになることが多いです。
また、弁護士が法的な根拠にもとづいて請求をすれば、労働者側の要求に応じる企業もあります。
4-3.労働審判や労働訴訟のサポート
交渉をしても企業側が労働者側の要求に応じない場合には、弁護士が労働審判や労働訴訟などの法的手段を利用して労働者の権利を実現します。
たとえば、残業代が支払われていない場合、残業代請求訴訟を行うことによって裁判所から企業側へと支払い命令を出してもらい、取り立てることが可能です。
たとえば、残業代が支払われていない場合、残業代請求訴訟を行うことによって裁判所から企業側へと支払い命令を出してもらい、取り立てることが可能です。
5.労基署と弁護士の違い
5-1.労働者の味方になってくれるかどうか
弁護士は、依頼者の代弁者として依頼者の利益を最大限に実現することを目指します。
労働者から相談を受ければその味方となり、権利の実現を目指して企業側にさまざまな要求を行います。
一方、労基署は、あくまで域内の企業に労働基準法令を守らせることを目的とするので、違反がなければ対応してくれません。
労働者から相談を受ければその味方となり、権利の実現を目指して企業側にさまざまな要求を行います。
一方、労基署は、あくまで域内の企業に労働基準法令を守らせることを目的とするので、違反がなければ対応してくれません。
5-2.民事的なトラブル解決を依頼できるかどうか
弁護士は、当事者の代理人として民事的なトラブル解決ができる専門職です。世の中には多くの法律職がありますが、当事者の「代理」ができるのは原則として弁護士のみです。
一方、労基署は、民事的なトラブルには介入しません。労働者と会社が損害賠償問題や解雇トラブルでもめていても、労働基準法違反がなければ関与しないのが通常です。
残業代不払い、解雇トラブル、セクハラ・パワハラ問題などの民事的なトラブル解決を目指すなら、弁護士に依頼する方が直接的です。
一方、労基署は、民事的なトラブルには介入しません。労働者と会社が損害賠償問題や解雇トラブルでもめていても、労働基準法違反がなければ関与しないのが通常です。
残業代不払い、解雇トラブル、セクハラ・パワハラ問題などの民事的なトラブル解決を目指すなら、弁護士に依頼する方が直接的です。
5-3.費用がかかるかどうか
労基署は労働者からの告発や相談を受け付ける国の公的機関であり、相談に費用はかかりません。
労基署が企業に指導勧告したり刑事手続にしたりする際にも労働者に費用負担は求められません。
一方、弁護士は仕事として労働者の代理を行うので、相談や依頼をすると費用が発生します。
相談料についてはサービスで無料にしている弁護士事務所もありますが、交渉や労働審判、訴訟などを依頼すると最低でも10万円以上の弁護士費用がかかることが多いです。
労基署が企業に指導勧告したり刑事手続にしたりする際にも労働者に費用負担は求められません。
一方、弁護士は仕事として労働者の代理を行うので、相談や依頼をすると費用が発生します。
相談料についてはサービスで無料にしている弁護士事務所もありますが、交渉や労働審判、訴訟などを依頼すると最低でも10万円以上の弁護士費用がかかることが多いです。
労働トラブルに遭ったとき、労基署と弁護士のどちらに相談すべきかは、状況やトラブルの内容によって異なります。
労働基準法違反のケースであれば労基署に告発することによって解決できる可能性もある一方で、労基署に相談してもまったく解決につながらないケースもあります。
当事務所では、どのような労働トラブルにも対応しておりますので、山口で労働問題にお困りの場合、お気軽にご相談ください
労働基準法違反のケースであれば労基署に告発することによって解決できる可能性もある一方で、労基署に相談してもまったく解決につながらないケースもあります。
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〒753-0074
山口県山口市中央5丁目2-34
セントラルビル5階
TEL 083−921−6377
FAX 083−921−6378
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